採用サイト事例

エムスリー株式会社 - エンジニア新卒採用

背景が難読化されたPythonのソースコードで、末尾に採用ページを取得するリクエストが仕込まれている。読める人にだけ届く仕掛けをファーストビューに置いている。

事例区分: 新卒伝えたいこと: 技術・専門性 / 社会的意義 / 成長・育成表現手法: タイポグラフィ / 写真デザインテイスト: かっこいい / スタイリッシュ
エムスリー株式会社 - エンジニア新卒採用のサイトイメージ
サイト名
エムスリー株式会社 - エンジニア新卒採用
事例区分
新卒
デザインテイスト
かっこいい / スタイリッシュ

研究ノート

実際にサイトを開いて確認した内容です。観察した事実と、RELENSとしての解釈を分けて記載しています。

採用メッセージの設計

h1は「エンジニアリングの力で医療の世界を変える。」。明朝体の大きな見出しを画面中央に置き、左端に縦組みで「エンジニア新卒採用」と添える。メッセージはVPoEとCTOの連名で、「今やAIが90点のソフトウェアを出力してくれる時代です。」と前置きしたうえで「エンジニアの探究心が、多くの期待を超えた120点のソフトウェアを、新たなイノベーションを生むと私達は信じている」と続ける。締めは「イノベーションを創る側に回ろう。主人公になろう。」。

コンテンツ設計・情報設計

エムスリーの新卒採用サイトはビジネス職/データサイエンティスト/エンジニアの3職種を扱うが、エンジニアだけが独立したトップページを持つ。エンジニアインタビューは7本あり、それぞれに「2024年新卒」「2021年新卒」と入社年次が添えられる。見出しは「『やりたい』を表明すれば実現する。」「機械工学から電子カルテ開発へ。」「コードは目的ではなく手段。AI機械学習チームで磨かれた『使い分け』の思考力」など、職種名ではなく本人の考え方を切り出している。募集要項は「【28卒】【27卒】」と学年ごとに分かれ、インターンシップも別立て。

表現・デザイン

見出しの背後一面に、難読化されたPythonのソースコードが敷かれている。base64とzlibで圧縮された文字列が並び、末尾には we_are_hiring=requests.get("https://jobs.m3.com/engineer/") という行が見える。読める人だけが気づく仕掛けで、装飾としてのコード風背景とは性質が違う。全体は白地に紺の明朝で、画像85点、SVG6点。

RELENSの考察

この背景は候補者の選別として機能している。エンジニア以外には模様にしか見えず、読める人には隠しリンクとして届く。採用サイトで「技術が好きな人に来てほしい」と書く企業は多いが、書く代わりに実演している例は珍しい。メッセージがAIを前提に置いているのも同じ姿勢で、「AIが90点を出す時代に人は何をするのか」という候補者の不安を先に引き受けてから、120点という言い方で役割を定義している。一方で、この仕掛けはテキストとして検索エンジンに読まれても意味をなさないため、流入は別の階層が担っている。

自社に活かすなら

職種の適性を文章で説明する代わりに、その職種の人だけが読めるものを1つ置く。エンジニアならコード、デザイナーなら図版の組み方、編集なら文章そのもの。候補者は説明を読むより早く「自分向けかどうか」を判断できる。ただし仕掛けだけでは検索から人は来ないので、検索に応える文章のページと役割を分けて持つ。

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